・アレニル
・ゲーム中の会話より派生
・ ・・・・・・R15?



カーテンの隙間から零れ落ちる、射すような陽の光が眩しくて目が覚めた。地上で迎える朝ならでは、だ。
昨夜の名残か、気だるさの残る身体を身動ぎベッドヘッドにある時計を視線だけで探し確認すれば、早朝の時刻を表示していて。オフである今日、起床するには少し早い時間のように思う。
もう一眠りできるかな、と瞼を再び閉じれば腕の中の温もりが少し身動くのが伝わってきた。
下りた瞼を再び持ち上げれば、そこには大好きで大切な恋人が普段の姿からは想像できないくらい無邪気な顔をして寝息を立ててる。
(本当に可愛い。)
子供のように無垢で気持ち良さそうに眠る寝顔に思わずくすりと笑みが零れた。
くるくるとした柔らかい色の髪も透き通るような白い肌も、今は閉じられているけどその奥に潜む空を映した海のような色の瞳も全てが愛おしい。そして出来ることなら、その美しい瞳に僕を映し出して欲しい。
僕だけを、見ていて欲しい。

そんな不埒な考えに先程まで残っていた眠気はさっぱりと何処かに消えてしまっていて。そのあどけない寝顔に、心地良さそうな寝息を紡ぐ甘い色をした唇に。どくん、と下腹部に熱が疼くのがわかった。
睡眠を妨げるのは申し訳ない、たまにのオフぐらいゆっくりと休ませて上げたい、とは思うものの僕の中で目覚めた熱は抑え切れなくて。
額に、瞼に、鼻に、頬に、唇に。覚醒を促すようにちゅ、ちゅといくつものキスを降らせていく。何度か繰り返していると、僅かに髪と同じ色をした長い睫が震えて、
「・・・・・・んー・・・・・アレルヤ?」
寝起きの少し掠れた(掠れている理由はそれだけではないだろうけど)声で僕の名前を紡いだ唇を、すかさず僕の唇で塞いだ。
「ん?んんっ!?」
意識が完全に覚醒する前の突然のことに驚いて出すくぐもった声すら飲み込むように、口内を荒し舌を絡め深い深い口吻を与えれば、やがて抗議を示すかのように胸を叩かれる。それを受けて仕方なく唇を放せば交じり合った唾液が、つぅっと銀糸を象り、それがまた妙に厭らしく感じてますます僕の興奮を煽っていく。
「ちょっ!おまっ、朝っぱらから、なに、欲情してんだよ!」
息が切れて言葉を一つずつ区切って文句を口にしたって、朱に染まった頬や潤んだ瞳、赤く濡れた唇じゃあ何の説得力もないよ。
「僕はいつも、貴方に欲情しっぱなしだよ。ロックオン。」
だから責任取って?そう呟いて今度は白い首筋にキスの雨を降らせば擽ったそうに身を捩って、はあぁ、と諦めにも似た溜息が一つ。
「・・・・・ちょっとは年上を敬えよ。」
「あれ?年寄り扱いは嫌なんじゃ?」
「・・・・・そういうことじゃなくってなぁ。」
呆れ交じりの言葉に僕もロックオンもクスクスと笑い合いながら、早朝から刺激的な時間を過ごすことにした。





2008.12